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知って得する建築知識

ゼロエネルギー住宅とは? (1/3)

ゼロからわかるゼロエネ住宅

2012年は「ゼロエネ住宅」元年でした。

国がゼロ・エネルギー住宅推進事業に23億1000万円の予算を投じ、また、総額15億円が対象となる持ち家所有者への補助金に当てられることになったからです。2013年度はさらに特別重点要求の枠を使い、2012年度の2倍以上の50億円の予算を使う見込みです。

政府は一般的な新築住宅をゼロ・エネルギー住宅にする目標を揚げているため、今後、ゼロエネ住宅は日本のスタンダードな家になっていくでしょう。これから家を建てる人は、このゼロエネ住宅について知っておいて損はありません。

ゼロエネ住宅の定義

「ゼロエネ」とは文字通りエネルギーがゼロのことです。

だから、ゼロエネ住宅はエネルギー消費がゼロの住宅ということになるのですが、人間が居住している以上は最低限のエネルギー消費が必要です。

ゼロエネ住宅の基本的な考え方は

  • 「省エネによって消費するエネルギー量を減らすこと」
  • 「消費したエネルギーと同等のエネルギーを作り出すこと」

この二本柱によって成り立っています。

政府機関としては経済産業省で「住宅のネット・ゼロ・エネルギー化推進事業」に補助金制度を設けて、これを奨励しています。経済産業省による「ゼロ・エネルギー・ハウス」は次のように定義されています。

経済産業省によるゼロ・エネルギー・ハウスの定義

「建築物における一次エネルギー消費量を、建築物・設備の省エネ性能の向上、エネルギーの面的利用、オンサイトでの再生可能エネルギーの活用等により削減し、年間での一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロ又は概ねゼロとなる建築物

経済産業省の定義の解説

【一次エネルギー】

化石燃料や核燃料、太陽熱、太陽光、水力、地熱、風力など、自然界に存在するままのエネルギー源のことです。これに対してガスや電気など、一次エネルギーを利用しやすい形にしたものを二次エネルギーと呼びます。ゼロエネ住宅の消費エネルギーを計算する場合、二次エネルギーは一次エネルギーに換算して計算が行われます。

【省エネ性能の向上】

換気や断熱、採光の工夫によって、住宅が消費する電力などのエネルギーを最小限に抑えた建築をするということ。空気の温度差を利用して自然換気を行う家や、夏場の日照による室温上昇を防ぐ建築などがあげられます。

【エネルギーの面的利用】

それぞれの住宅が個別に省エネルギー対策をすると無駄が多く効率が悪くなるため、地域単位をひとまとまりとして(面的に)エネルギーの利用効率を高めること。燃料電池の共有や排熱の二次利用など。

【オンサイトでの再生可能エネルギーの活用】

「オンサイト」とは「その場」の意味です。つまり、住宅が必要とする電力などのエネルギーを、住宅に設置した太陽光発電システムなどによって賄うという意味と考えて良いでしょう。

 

以上から経済産業省によるゼロエネ住宅の定義を要約すると、「省エネの工夫で消費エネルギーを減らし、使うエネルギーは自ら作り出す住宅」ということになるでしょう。

 

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