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知って得する建築知識

建物性能の基礎知識(住宅)

耐震性能(耐震対策)

わが国は頻繁に地震の起こる“地震大国”です。震災は災害の中でも予測がつきにくく、ひとたび大地震が起こるとその災害は甚大です。世界中を震撼させた阪神・淡路大震災では6,400人を越える尊い命が損なわれましたが、その犠牲者の実に8割以上が家屋の倒壊等による圧死が原因でした。

その多くは古い建物や耐震性に不備なもので、新耐震以後の木造住宅、住宅金融公庫の融資の融資を受けた住宅については、比較的に被害が少なかったという調査結果が報告されています。阪神・淡路大震災から10年がたちました。昨年には新潟中越地震も発生、地震による災害の恐ろしさが改めて思い起こされます。

 

耐久性能(劣化対策)

住まいの寿命はどれぐらいでしょう。一番耐用年数が長いとされているのは鉄筋コンクリート構造で、およそ60年と言われていますが、木造軸組工法や木造枠組工法の2×4、プレハブも耐久性を上げ、メンテナンスをしっかり行えば遜色ありません。

耐久性を左右する最大の要因は「湿気」です。木造のみでなく鉄筋コンクリート造においても、雨漏りや結露は住まいの大敵です。耐久性を損ねる事で腐朽が始まり、建物の耐久性も犯されることにつながります。

 

断熱性能(省エネ対策)

住宅では、断熱性能や気密性能を数値化することで、快適な住まいの目安とされています。Q値やK値が断熱性能を、C値が気密性能を表します。

各値とも低い方が断熱性能に優れており、平成11年3月、国土交通省・経済産業省告示の「次世代省エネルギー基準」にて、各地域ごとに数値が定められています。これらの数値を比較することで住宅の断熱性能を判断することができます。

 

空気環境性能(シックハウス対策)

新築やリフォームした住宅に入居した人の、目がチカチカする、喉が痛い、めまいや吐き気、頭痛がするなどの「シックハウス症候群」が問題になっています。

その原因の一部は、建材や家具、日用品などから発散するホルムアルデヒドやVOC(トルエン、キシレン他)などの揮発性の有機化合物と考えられています。

「シックハウス症候群」については、まだ解明されていない部分もありますが、化学物質の濃度の高い空間に長期暮らしていると様々な健康に有害な影響が出るおそれがあります。

 

防火・耐火性能(火災対策)

火事は火の元に気をつけることが第一。そして万が一出火しても、燃え広がらないつくり、延焼を防ぐ構造のしておくことが大切です。

 

遮音性能(音環境性能対策)

朝早く、車の走行音により安眠が妨げられたり、夜、隣室のテレビの音が気になることがありませんか。

快適な生活を送るためには不愉快な音があっては困ります。不愉快な音とは、落ち着いた雰囲気が欲しい静けさが望まれる時間に聞こえる騒音のこと。このために、住まいの構造やプランには音に対する十分な配慮が必要です。

 

維持管理性能(維持管理対策)

住まいは、長期にわたって四季の厳しい気象環境にさらされて使用され、採用する仕上材や工法により手入れの仕方も変わってきます。

また住宅性能表示では、給水や排水の配管など、設備面の維持管理のしやすさについて等級が定められています。住まいづくりの計画の段階から給排水設備等の点検・清掃・補修が容易に対応できる様に対応策をもり込んでおきましょう。

 

バリアフリー性能(高齢者等配慮対策)

2020年にはわが国の総人口の4分の1が65歳以上になるといわれています。現状では問題はなくても、将来の身体機能の低下により、ちょっとした床の段差が生活する上で支障になったり、介助が必要になる場合など、将来の加齢に対応した住まいの安全性・使い勝手を考慮したバリアフリー機能を取り込んだ住まいづくりが必要です。

建設省の「長寿社会対応住宅設計」指針においても、今後さらなる加齢者配慮住宅への対応が指摘されています。

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