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快適空間創造住宅

湿度を考えた家づくりを

結露とは

結露は家だけでなく、人体にも悪影響


『出典:松下エコシステムズ(株)』

結露は、どんな時に発生するのか?

空気は温度が10℃低くなるごとに、空気中に含むことができる水蒸気の量が半減します。

温かい水蒸気を多く含んだ空気が急に冷やされた場合、空気中に含めなくなった水分は、近くにある温度が低い物の表面に水滴として付着します。これが結露です。

■ 結露した窓

『出典:松下エコシステムズ(株)』

表面結露と内部結露

住宅の結露には、表面結露と内部結露があります。表面結露は、ガラス窓や押入れの壁等の表面に発生するものです。

内部結露は、室内の水蒸気を含んだ温かい空気が壁内に入り、見えない場所で発生するものです。

表面結露 内部結露

断熱性能を高めることにより壁面・窓面の表面温度が高くなり、表面結露しにくくなります。


(断熱性能を高めた住宅)

室内から湿気が壁内に侵入し、壁の内部に結露を発生させます。

『出典:松下エコシステムズ(株)』

結露による被害

  • 表面結露は室内をじめじめした湿気の多い環境にするので、カビやダニを発生させる原因のひとつになり、人体に悪影響を与えます。
  • 内部結露は壁内の湿気を高め、外壁下地材や土台を腐らせたり、シロアリ被害に発展して住宅の寿命を縮めることにつながります。

ですから、断熱材とシートの使い方は、今、日本中でほとんどの会社が施工している室内側に気密シートを貼って、湿度を壁体内に入れないというだけでなく(冬には有効だが)、夏にも冬にも有効な「人間の肌」のように、夏は「調湿」、冬は「気密」する、建物の健康を考えた施工方法が大事です。

結露対策は、断熱対策と換気対策が有効

温度と結露の関係

『出典:松下エコシステムズ(株)』

表面結露は、室内に使用されている建材の表面温度が低い場所や、湿気が多く空気の動かない場所(例:押入れの中)で発生します。この対策としては下記の3点が有効です。

  1. 住宅の外皮全体の断熱を強化します。特に窓は「複層ガラス」と「断熱サッシ」等を使用して断熱強化します。
  2. 冬は暖房機器を活用し、住宅内に極端に温度の低い場所を作らない。つまり、住宅内の温度差を少なくします。
  3. 湿度を下げるために住宅全体の換気を計画的に行い、空気の流れをよくして湿気のたまる場所(例:収納スペース)がないようにします。
  4. 換気は冬は冷たく乾燥した空気をそのまま部屋に入れない、夏は暑くて湿度の多い湿った空気を部屋内に入れないことが非常に大事になってきます。
  • 壁・床に接して家具を置かない。
  • 押入れの中で壁・床に接して物を置かない。
  • 床下換気口の近くに物を置かない。
  • 部分的には、除湿機や吸湿剤の使用も効果があります。
  • 室内の湿度が一定以上(目安:70%)にならないように常に注意が必要です。
  • 壁面には、湿度が高くなった場合、その一部を吸収して湿度を下げる調湿壁材の使用等も効果があります。
  • 燃焼ガス中に水蒸気が多く含まれる開放型ストーブ(室内の酸素で燃焼する暖房器具類:ファンヒーター等)はなるべく使わないようにします。

 内部結露の防止対策は、主に下記の2通りです。

  • 室内の湿気の多い空気が壁内に入らないように、室内側の壁仕上げ材と断熱材の間に防湿気密フィルム(例:ポリエチレンフィルム 厚み0.1mm以上)を隙間なく敷き詰めます。
  • さらに、室外側の外壁材と断熱材の間に、侵入した水分を乾かして外部に放出できるよう、1階の外壁の下端部分から2階の軒下へ、常に乾燥した空気を流す空間(通気層:幅15mm以上)をつくります。

■外壁の調湿気密シートと通気層断面

 

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