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健康に良い内装材

健康住宅6つのポイント (4)

健康に良い内装材

化学物質がもたらす健康被害

大量に使われる化学物質

近年の住まいづくりでは化学物質が大量に使われています。

土台や柱など主要な構造材に染みこませた防蟻剤・防腐剤、合板を製造する際に使われる接着剤、室内のクロスを貼る為の接着剤、樹脂製の建材を造るために使われる可塑剤などには、成分として様々な化学物質が使われています。こうした化学物質は少しずつ室内に放散されますので、人体がそれらにさらされることになります。

そして、なかには人体に有害な物質もあります。もちろん、放散される量はごくわずかです。しかし、わずかでも有害な物質は健康被害を引き起こす可能性があるのです。特に抵抗力が弱い幼児や、大人でも化学物質に敏感な人にとっては、これらの有害物質は要注意です。時には、体全体に湿疹が出る、呼吸器障害を起こすといった重体な症状まで引き起こすことがあります。

住まいの変化が病気を助長

化学物質が大量に使われるようになったのと同時に、住まいの構造や暮らし方が変化したことも、不健康な環境を作り出す結果につながっています。

構造に関する大きな変化は気密化です。昔の日本の住まいは夏を快適に過ごすために、風通しの良さを第一に考えていました。建具の密閉度も低く、閉め切っていても隙間風が通る住まいでした。

しかし今の住まいは違います。しっかりした構造にするため、コンクリート造りの共同住宅が増加し、木造住宅もツーバイフォーのように構造用合板を使うものが増えています。

また、隙間風の防止や防火のために、アルミサッシがすっかり定着しています。これらはすべて住宅全般の気密化に、一役も二役も買っているのです。

こうした建物の全体的な気密化が、室内に放散された化学物質を長く滞留させる結果となり、健康被害が発生してしまったと考えられます。

加えて、冷房が普及したことも原因の一つかもしれません。冷房が無い時代では、夏には窓を開放し、通風・換気を行うのが当たり前でしたが、今は冷房をするため、夏でも窓は閉め切りがちです。換気が不足します。

普及してきた自然素材

自然素材を採り入れよう

内装などにも積極的に利用を

自然素材の良さが改めて見直され、さまざまな形で住まいづくりに採用入れられています。その代表例をご紹介します。

まず、室内で最も大きな面積を占める壁についてです。これまでのクロス貼りに代わって注目されているのが珪藻土の塗り壁です。珪藻土とは、植物プランクトンが1~2千万年という長い間に堆積し、化石化した土です。火に強いうえ、無数に存在する超微細な孔が、調湿、消臭、空気清浄などに優れた機能を発揮します。

フローリングや腰壁についても、天然ムク材の使用が増えています。化粧合板に比べて化学物質を放散しないこと、キズが付いてもメンテナンスしやすいことといったメリットが認められ、多少建築費が高くなっても採用されているようです。

また、青森ヒバといった抗菌・防虫効果の高い木材を浴室やトイレなどに使用することで、腐朽や蟻害を抑え、清潔に保つ効果も期待できます。

注目されている木炭の効果

このところ生活の様々なシーンで、木炭の効果が取りざたされていますが、住まいづくりへの利用も始まっています。

最も大量に木炭を使うのが、主に床下の湿気対策です。床下一面に敷き詰めて湿気を吸い込ませ、床下を適度な乾燥状態に保ちます。

内部に木炭の粉末を封入した畳、木炭入り床用シートなども登場。これらすべては、木炭の調湿、消臭、空気清浄などの機能を手軽に活用しようと工夫されたものです。

ただし、木炭も珪藻土もそれらの吸湿性能や化学物質の吸着状態には限度があります。冷蔵庫の消臭剤が使っていると効き目が無くなるように、これらの材料も、放湿や脱着を適度に行わなければ、その効果は無くなります。

出典:日本建材産業協会

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