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知って得する建築知識

建物で考えておきたい「カビ」に関してまとめてみました (4/4)

カビ予防法

室内洗濯物干しに注意

梅雨時には、どうしても室内で洗濯物を干す機会が多くなります。それでなくとも湿度が高くなる梅雨時に、洗濯物を室内干しすると、室内の湿度が高くなり、カビが発生しやすくなります。

洗濯機にも注意が必要です。カビが発生している洗濯機で洗濯するのは、カビの胞子をつけるために、洗濯しているようなものです。

そのような洗濯物を室内干ししたら、室内にカビの胞子を撒き散らしているようなものです。梅雨時には、洗濯機の掃除にも気をつけ、あまり長期間雨が続くようでしたら、コインランドリーを利用するのも一つの手です。

どうしても洗濯物を室内干しするときには、エアコンや除湿機をかけて、カビが発生しないように心掛けて下さい。

夏に気をつける点

梅雨が明けて、夏になったからと言って安心は出来ません。

梅雨時に雨漏りがあると、夏になっても、壁に染み込んだり、床下に溜まった雨水は簡単には蒸発せず、湿気は抜けません。(雨漏りのある家は少ないのであまり深刻に考える必要はないでしょうが)カビは70度ぐらいまでは活発に繁殖しますから、夏場のほうがむしろカビが生えやすいといえます。

壁の内部や床下は、普段見る機会がないため、かび臭いとかカビが表面に出てくるまでは気づきません。気づいた時は、カビが大量に発生していて、驚かされるケースも多く、油断できません。

冬に気をつける点

現代の住宅は気密性が良くなり、一年中快適な居住環境を実現しています。冬でも温度や湿度がエアコンで一定に保たれています。気密性が良くなった反面、外気に接するアルミサッシなどに結露がおこる弊害があります。

結露する窓周辺には、冬でもカビが生えるようになります。結露の予防には、窓のガラスをニ重に、又サッシ枠をアルミでなく樹脂や木製にして、室内の空気が急激に冷やされないようにする事です。

冬はどうしても部屋を締め切ってしまうため、特に部分暖房の場合は、室温にムラができて、結露しやすくなりますので家の室温に極端な差が生じないように、エアコンの設置について十分考慮する必要があります。

エアコンと計画換気をしっかりと考えて配置計画をするとそれは防げます。

 

 

★★カビの室内対策を中心に書いてきましたが、あまり書かれることのない建物の構造躯体(壁:屋根下地など)目に見えないところのカビ対策はもっともっと大事なことです。快適で健康な住宅を建てることは構造躯体内にカビを発生させないことでもありますが、強いてはそれは建物の高寿命化につながることになります。調湿機能に長けた「木の断熱材」や「調湿、気密シート」を使い調湿性能の高い「塗り壁材」などの使用を考えることが非常に大切です。

又熱交換だけでなく湿度の交換をもしっかりと考えた「計画換気」の使用、結露をさせないために性能の高いサッシを使うこと、などもしっかりと考える必要があります。

家造りアドバイザー  上野 勝

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