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暖房器具比較~暖房器具の賢い選び方~ (1/11)

冬場には欠かすことができない暖房器具。でも、最近は色々なメーカーから様々な暖房器具が登場しており、どうやって選べばいいのか?がわからない状態という方も多いようです。当サイトでは冬場の暖房器具の選び方を様々な角度から徹底的に解説していきます。また、各種暖房器具製品の光熱費や燃料代、節電効果なども検証していきます。

 

暖房の暖め方の種類

暖房の暖め方には大きく「対流式暖房」と「輻射式暖房」という二つの種類があります。世の中の暖房器具は大きくこの二つに分類され、それぞれにより人が感じる暖かさというものが違っています。まずは、暖房の暖め方について学習しましょう。

暖め方の種類と特長について

暖房について学ぶ第1として暖め方の種類(方式)について学びます。

暖房の方式には「対流式(空気自体を暖め、循環させる暖房方式)」と「輻射式(暖かい面を作り赤外線によりあたった場所を暖める暖房方式)」の二種類があります。また、暖める能力(空間)として「全体暖房」「部分暖房」に分類されます。

暖房器具はこのそれぞれ2つ+2つの軸によって分類することができます。図示すると以下のようになります。

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対流式暖房

暖房器具が暖かい空気を吐き出してその空気を循環させることにより部屋を暖める暖房です。暖房により「空気」を暖めます。輻射式暖房と比較して、部屋全体を暖める能力が高いです。一方で、壁や床などを暖める能力は低いため、部屋の温度があがっても体感温度は低く感じてしまいます。

輻射式暖房

輻射式暖房とは、輻射熱を利用する暖房です。いわゆる太陽の光と同じように暖房器具から出される赤外線があたっている場所が暖かくなります。ヒーターにあたっている部分はすぐに暖かくなりますが、あたっている物体を暖めますので部屋全体を暖める力は対流式より弱いです。

全体暖房

全体暖房とは、部屋全体を暖めるようなタイプの暖房器具です。部屋全体を暖める能力が高いことからそれぞれの部屋や場所でのメイン暖房器具として使われるタイプの暖房器具となります。

部分暖房

部分暖房はごく一部の限られた場所を暖めるタイプの暖房器具です。どちらかというと補助的な暖房器具として使われることが多いです。ごく一部だけの空気を暖めるタイプというよりも、部分暖房機のそばにいる人を直接暖めるタイプが主流です。

 

対流式暖房

暖房器具が暖かい空気を吐き出してその空気を循環させることにより部屋を暖める暖房です。暖房により「空気」を暖めます。輻射式暖房と比較して、部屋全体を暖める能力が高いです。一方で、壁や床などを暖める能力は低いため、部屋の温度があがっても体感温度は低く感じてしまいます。

対流式暖房の特徴

対流式暖房として代表的な暖房器具は「エアコン」「ファンヒーター」などが代表的です。いわゆる温かい空気を吐き出すタイプの暖房器具です。多くのご家庭ではメインの暖房器具とされているのではないでしょうか?温かい空気を暖房器具が吐き出すことで空気自体をあたためるので部屋全体が温かくなります。

対流式暖房の長所(メリット)

対流式暖房の長所(メリット)はメイン暖房として部屋全体を暖める能力が高いということが第1に挙げられるでしょう。空気を直接温かくした上でその空気を対流させる為、部屋全体が短時間で暖かくなります。
また、一般的に対流式暖房は輻射式暖房と比べて経済性が高いケースが多いというのも特徴です(比較対象の器具による。)

対流式暖房の短所(デメリット)

対流式暖房の短所(デメリット)は、空気を暖めるのは良いのですが、壁や床などを暖めるわけではないので、室温に対して体感温度がどうしても低く感じてしまうというデメリットがあります。また、空気の流れが起こりますので、これによりホコリが巻き上げられるなどの点が挙げられます。

 

輻射式暖房

輻射式暖房とは、輻射熱を利用する暖房です。いわゆる太陽の光と同じように暖房器具から出される赤外線があたっている場所が暖かくなります。ヒーターにあたっている部分はすぐに暖かくなりますが、あたっている物体を暖めますので部屋全体を暖める力は対流式より弱いです。

輻射式暖房の特徴

輻射式暖房として代表的な暖房器具は「電気ストーブ」「オイルヒーター」「床暖房」「蓄熱ヒーター」「石油ストーブ」「薪ストーブ」などが代表的です。遠赤外線により熱の向かった方向にある物体を暖める作用のある暖房器具です。空気を暖めるのではなく、熱が向かった先の物体を暖める作用があります。

輻射式暖房の長所(メリット)

輻射式暖房の長所(メリット)は電気ストーブのようなタイプなら、スイッチをつけて前にいればその場所だけがすぐに暖かくなるという点があります。一方、オイルヒーターや床暖房などは、すぐにその場が暖かくなるというよりは、部屋全体をじんわりとあたためます。ストーブを除き燃焼を伴わないため、部屋の空気を汚さないというメリットもあります。壁面や床の温度が上昇することで、体感温度もアップしますので、室温が低くても寒さを感じにくいです。

また、輻射熱による暖房は空気を暖めませんので部屋が乾燥しません。そのため、過度な加湿の必要が無いため結露などを引き起こしにくいというメリットがあります。

輻射式暖房の短所(デメリット)

輻射式暖房の短所(デメリット)は、部屋全体を暖めるのには適しておらず、広い部屋の場合には輻射式暖房だけでは暖めきることは難しいでしょう。何らかの別の暖房器具が必要となることもあります。
また、オイルヒーターや電気ストーブなどは電気代を大きく消費するため、思いのほかランニングコストが高くつくというデメリットもあります。

 

全体暖房

全体暖房とは、部屋全体を暖めるようなタイプの暖房器具です。部屋全体を暖める能力が高いことからそれぞれの部屋や場所でのメイン暖房器具として使われるタイプの暖房器具となります。

全体暖房の特徴

全体暖房として代表的な暖房器具は「エアコン」「ファンヒーター」「床暖房」などのように部屋全体を暖房でカバーするもので、基本的にはご家庭におけるメインの暖房器具になるかと思います。
多くの家庭では、主暖房一つか、これに部分暖房を1つ以上組み合わせるケースがほとんどかと思います。

全体暖房の長所(メリット)

部屋全体を暖める能力に秀でているので、暖房の効率(電気代や灯油代など)が部分暖房と比較して高いのが特徴といえるでしょう。

全体暖房の短所(デメリット)

部屋全体を暖めることから速暖性は低いケースが多いです。(もちろんファンヒーターなどの場合は暖房温風の目の前に行けば暖かいですが・・・)

 

部分暖房

部分暖房はごく一部の限られた場所を暖めるタイプの暖房器具です。どちらかというと補助的な暖房器具として使われることが多いです。ごく一部だけの空気を暖めるタイプというよりも、部分暖房機のそばにいる人を直接暖めるタイプが主流です。

部分暖房の特徴

部分暖房を代表するのは、電気ストーブやハロゲンストーブ、カーボンストーブといった直接人を暖めるタイプの暖房器具が多いです。また、コタツや部分的なホットカーペットなども部分暖房にあたるでしょう。

部分暖房の長所(メリット)

ごく一部を暖める能力に優れ、速暖性であるため、寒い時すぐに暖かくなるというメリットがあります。

部分暖房の短所(デメリット)

暖房をオフにするとすぐに暖房効果がなくなる上、部屋全体を暖める能力は非常に低く、部分暖房機で部屋全体を暖める場合には光熱費が高額になりやすい

 

電気 / 暖房に使うエネルギー比較

電気は家庭における主要なエネルギー源の一つです。オール電化住宅の場合にはこの電気のみが家庭のエネルギーとなっているはずです。エネルギー別の比較では暖房にとって最も非効率なエネルギーとされましたが、ヒートポンプ技術の登場により、場合によっては最も効率的な暖房源ともなります。

電力と暖房

電力を使って暖房と聞くと、効率が悪い、電気代が高いというような意見が多く聞かれます。確かに「エネルギー別比較」のページを見ても明らかなように、電気はガスや灯油などの他の暖房エネルギー源と比較して価格比での効率性に大きな違いがあります。

1kWhの電気を使って得られるエネルギーは860kcalであり、電気代1円に換算すると35.7kcalしか熱を出せません。同じ条件でガス代(都市ガス)1円:70.12kcal、灯油1円:87.71kcalと灯油の半分以下です。

例えば、人気のオイルヒーターの場合で1500Wのものの場合、1時間の電気代コストはおよそ36円となります。1日に6時間つけていたとすると、月に6000円の電気代がかかることになります。

一方で、電力というエネルギー源のメリットとして、その手軽さと安全性が挙げられます。ガスのように中毒や爆発などの恐れ小さい上に、灯油のようにわざわざ買いに行ったり保管しておく必要性が無いというのも魅力的です。

ヒートポンプ技術

一方で、ヒートポンプ技術という技術が電気式暖房の暖房効率性を大きく向上させています。これはエアコンや「エコキュート(電気式給湯機)」などに採用されている技術です。

外の温度との熱交換という仕組みにより動いている技術で、この技術は電気で熱を作るのではなく、外の温度を圧縮して熱を作るという仕組みになっています。そのため、使用する電気量に必ずしも熱量が比例しないという特徴があります。

このヒートポンプ技術の性能を示す指標がCOPで、このCOPが2という場合、電気を使用して作る熱の2倍の熱量を生み出すことができるという意味になります。

最新式の暖房(エアコン)の場合このCOPは4倍以上のものが登場しており、これに換算しなおすと、1kWhあたりの熱量が3440kcalと、ガスや灯油よりもはるかに高効率な暖房となります。

ヒートポンプ技術の暖房器具!エアコン

ヒートポンプを利用した暖房器具としてはエアコンが挙げられます。暖房器具の中でも効率性という意味では、第1位の実力(ただし、寒冷地は除く)となっています。

ヒートポンプ技術は、熱交換を行いますので暖房利用の場合外の空気があまりにも低い場合は熱を圧縮するために多くのエネルギーが必要となってしまいます。そのため、関東以北の寒冷地では、効率性で見た場合でも他の暖房器具より劣る場合があります。

このほかにも電気を使った暖房器具にはたくさんの種類があります。
部分暖房としては「セラミックヒーター」「電気ストーブ」などが挙げられますし、部屋をじんわりと暖める効果がある「オイルヒーター」なども電気式の暖房器具です。

暖房に関する疑問について

暖房に関する疑問では、暖房器具の使い方や暖房について勘違いしやすいポイントなどを分かりやすく説明していきます。

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